【タイ】給油所サスコ、BYDのEV販売開始[車両]

タイの給油所大手サスコは今月9日、子会社を通じて中国の大手電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)のEVを販売するショールーム・サービスセンターを中部アユタヤ県バンパイン郡に開設した。タイでBYDを販売するレバー・オートモーティブと連携し、年内に4~5カ所設置する。23日付プーチャッカーンが報じた。

ショールーム・サービスセンターは、バンパイン郡にあるサスコのプラトゥーナムプライン店に併設した。今後車体修理・塗装センターも増設する。サスコの完全子会社サスコ・ビヨンドがディーラーとなり、アユタヤ県、アントン県、シンブリ県のサスコの給油所にBYDのショールーム・サービスセンターを設置する。

レバーは今年、BYDのショールームを100カ所開設する目標を掲げており、サスコも今年4~5カ所、今後もレバーと連携して中部だけでなくバンコク首都圏にも増設する見通し。レバーはBYDのショールームを約30カ所設置した。サスコの給油所は全国260カ所。

サスコはノンオイル事業を強化する方針で、今月初めにはシステムインテグレーション(SI)サービスのAMRアジアと共同出資会社ASマーチャージを設立した。観光都市で電動バイクのレンタルとバッテリー交換所、電動バイクのサービスセンターを展開する計画で、まずは南部サムイ島で40台レンタルする。バッテリー交換所は10カ所設置する予定だ。

■シノペックとの合弁開始

またサスコ子会社サスコ・ディーラーズの株式49%を中国国有資源大手の中国石油化工集団(シノペック)の香港子会社シノペック(香港)に売却する件では、3,400万米ドル(約49億円)の受け取りが完了し、今月1日に合弁事業を開始した。

給油所や航空燃料事業を手がける予定で、シノペックはサスコの給油所25カ所を運営する。1~2年以内にシノペックブランドに変更する予定であるほか、シノペックは5年以内にタイの給油所を100カ所体制とする計画。一方、サスコはシノペックとの合弁により、航空燃料事業を60~70%拡大する狙いだ。

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