武器想定、犯人を制圧 県警が訓練公開

ナイフを持った男を制圧する訓練=富山市の県警察学校

  ●事件節目を前に

 奥田交番襲撃事件から5年の節目を前に、富山県警は23日、富山市の県警察学校で、武器を持った犯人への対処を想定した訓練を報道陣向けに公開した。機動警ら隊員ら11人が周囲の安全を確保しながら犯人を素早く制圧する手順を確認した。

 職務質問した男がナイフを取り出して暴れるなど3パターンを想定し、警察官が警棒や盾、刺股を使い犯人役を取り押さえた。

 県警地域企画課によると、訓練は普段から本部や各署などで実施しており、拳銃を所持した犯人の想定パターンもある。全国的に貴金属店を狙った強盗事件が相次ぐなど治安情勢が悪化する中、対処能力向上への取り組みをアピールし、県民の不安払しょくにつなげるため一部を公開した。

 谷川克也地域部長は「さまざまな訓練で警察官の対処能力は格段に上がっている。事件はいつ起こるか分からない。不断の努力が必要だ」と強調した。

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