初代行政長官候補の元判事が死去

返還前の最高法院(最高裁)首席大法官(首席判事)で初代行政長官候補の1人だった楊鉄●氏が6月24日に死去した。25日付香港各紙によると、楊氏は1988~96年に首席判事を務め、香港返還前に初めて司法機関の最高職位に就いた華人である。その功績の1つとして90年代に法廷での審問に中国語を導入したことで知られる。40年間にわたり判事を務め、1996年に行政長官選挙に出馬するために辞任。落選後は行政会議メンバーに任命された。行政長官選挙の選挙運動期間に「1国2制度は適切なバランスと取りさえすれば香港と中央は良好な関係を維持できる」と述べていた。近年も香港の司法の問題について発言しており、2020年に香港版国家安全法の立法について声明を発表。「いずれの主権国家にもその国家の安全の利益に関する立法を行う固有の権利がある。この原則には反駁が認められない」「香港は返還後から転覆活動を処理する面でずっと立法と執行の真空が生じていた」と述べており、海外の評論家による香港版国家安全法の制定に対する反駁と行為を「すべて不誠実」と批判していた。【●=木へんに梁】

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