●2024年3月北陸新幹線延伸へ
来年春の北陸新幹線県内全線開業に向け、能美市は7月、折り紙で作った新幹線を集めてギネス世界記録に挑戦する取り組みを始める。市民に参加を呼びかけ、開業予定の2024年3月に合わせて2万243枚を作り、一枚一枚を貼り合わせて北陸新幹線などを模したモザイクアートに仕上げる。市役所に展示して話題性を高め、能美の知名度向上に役立てる。
●話題性高め誘客狙う
新幹線駅が開業する小松、加賀市では開業効果を取り込むため、にぎわい創出の催しが予定される。一方、能美は「通過都市」となるため、新幹線駅を利用して南加賀を訪れた観光客らをいかにして呼び込むかが課題となっている。世界記録挑戦で、能美のPRにつなげる狙いだ。
「折り紙で作った電車の最多展示数」と銘打ったチャレンジとなる。7.5センチ四方の青や白、ピンクなど10種類の専用の折り紙を使い、7月1日~12月28日にかけて規定の新幹線の形に仕上げる。
期間中、折り紙は市役所や根上総合文化会館、能美ふるさとミュージアムなど10施設に置いて来訪者に折ってもらうほか、小中学校や地元企業、福祉施設にも配布し、市民ぐるみで目標枚数の達成を目指す。
回収した折り紙を一枚ずつ貼り合わせたモザイクアートとして、長さ15メートルの北陸新幹線や市応援大使のサンリオ人気キャラクター「シナモロール」を作成する。市公式キャラクターのひぽ能(の)ん、ゆず美(み)ん、ぽぽ能(の)んのモザイクアートも作る。来年3月30日にギネス世界記録の審査を受け、認定後の4月から市役所本庁舎で展示する。
市によると、これまでの同様のギネス記録は、佐賀県嬉野市が昨年9月の西九州新幹線の開業を盛り上げるために作った1万9120枚となっている。
市観光交流課の担当者は「ギネス挑戦を通じて、開業に向けた市民の一体感を高めるとともに、誘客につながる取り組みに力を入れる」と話した。