日出町の木下さん夫婦、キャンピングカーで移動式サロン さまざまな場所で安らぎを【大分県】

キャンピングカーを利用した移動式サロンで「癒やしを届けたい」と意気込む木下智弘さん(左)と和美さん
キャンピングカーの車内で施術する木下和美さん

 【日出】日出町日出の木下智弘さん(50)と和美さん(49)夫婦は、改造したキャンピングカーで移動式のリラクセーションサロンを開いている。香りの効果やマッサージで癒やしのひとときを提供。2人は「さまざまな場所で、たくさんの人に安らぎを与えていきたい」と意気込んでいる。

 店の名称は「キャンピングカー心愛(ここあ)サロン」。施術には患部に直接アプローチする西洋医学と、病気を未然に防ぐ東洋医学の考えを取り入れている。アロマキャンドルで照らされた車内で、手浴やハンドマッサージでリラックスしてもらう。自己暗示などでストレスを取り除く自律訓練法を用い、心と体のバランスを整えているという。

 現在は町内を中心に営業。キャンピングカーのメリットを生かし、依頼を受ければイベント会場で出店することもある。

 木下さん夫婦が日出町で営業を始めたのは3月から。開業は2020年に山口県下関市で暮らしていたときにさかのぼる。

 夫の智弘さんは元海上自衛官で、当時は下関市の小月航空基地に勤務。長年、保健師を務めていた妻の和美さん(豊後大野市出身)が、ストレスケアなどを専門にしていた経験を生かしてサロンを始めた。「旅をしながら生きていくライフスタイルを目指していた」(和美さん)ことから、キャンピングカーを使った移動式を採用した。

 昨年8月、智弘さんが異動の辞令を受けたことをきっかけに退官。2人でサロンの運営を始めた。高齢の両親のそばで暮らしたいという思いもあり、智弘さんの地元の日出町にUターンした。

 和美さんは「後悔のない人生を送ることが大事。いろんな人に喜びを与えたり、役に立ったりしたい」と笑顔。

 今後は町の産物を香りに取り入れた「地産地消型のサロンにしていきたい」と意気込む。2人は「施術を五感で味わってもらい、自分を大切にする気持ちを育んでいきたい」と話した。

 予約や出店依頼、料金などの問い合わせは(080.5212.3450)。

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