より罪の重い「危険運転致死罪」の適用を 遺族が宇都宮地方検察庁に要望書

 今年(2023年)2月、宇都宮市の国道で時速160キロで乗用車を走行させてバイクに追突し男性を死亡させたとする罪に問われている男の裁判を巡って遺族が26日、より罪が重い危険運転致死の罪に問うことへの変更などを求めるため、宇都宮地方検察庁に要望書を提出しました。

 起訴状などによりますと、この事故は今年2月14日の夜、宇都宮市下栗町の新4号国道で石田颯汰被告(20)が運転していた乗用車が、時速160キロを超える速度で前を走る佐々木一匡さん(当時63歳)のバイクに追突し死亡させたとして、現在、「過失運転致死の罪」を問う裁判が行われています。

 法定速度が時速60キロの場所で100キロ以上も速度が超えていたとされることから佐々木さんの妻の多恵子さんらは26日、より罪が重い危険運転致死の罪への変更を求めて宇都宮地方検察庁に要望書などを提出しました。

 要望書によりますと、当時、追突事故が起きる前に石田被告とバイクの知人2人が法定速度を超える時速100キロから130キロで車線変更を複数回繰り返すなどの危険な行為を繰り返しながら走行した結果、佐々木さんに追突し死亡させたと指摘していて共同危険行為等の禁止違反の罪も追加するよう要望しています。

 また、佐々木さんは街頭とオンラインで行った合わせて5万5千人を超える署名も提出しました。

 この後、佐々木さんと代理人弁護士が会見し、検察に前例だけで判断しないよう危険運転致死罪への変更を改めて求めました。

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