SHINee、単独コンサート【PERFECT ILLUMINATION】大盛況で閉幕

SHINeeが、6月23日から25日の3日間、韓国・ソウルの「KSPO DOME」で単独コンサート【SHINee WORLD VI [PERFECT ILLUMINATION]】を開催した。

最終日はグローバルプラットフォーム「Beyond LIVE」を通じてオンライン生中継も行われ、日本をはじめとする全世界のファンがそのステージを楽しんだ。

SHINeeの単独ライブはTAEMINの兵役前に行われたオンラインコンサート【Beyond LIVE - SHINee : SHINee WORLD】以来、約2年2か月ぶり。今回のライブは6月26日発売の8thフルアルバム『HARD』からの新曲も多数披露し、ここからまた新たな一歩を踏み出すSHINeeの姿を見せてくれた。

オープニングは観客の頭上から登場。天井から吊るされた宇宙船を模したセットの中にKEY、MINHO、TAEMINが並んで立ち、精悍な面持ちで「Chemistry」を歌う。スモークブルーをメインにビジューをふんだんにあしらった煌びやかな衣装を纏い、パールアクアグリーンのペンライトの光で埋め尽くされた客席を見据える姿は神々しさすら感じる。徐々にセットが下降してアリーナ席の中央に配されたセンターステージに降り立つと、メンバーたちの周りを今度は火柱が囲み、1曲目から破格のカリスマ性を見せつける。

その雰囲気のままに、スタンドマイクを使ったパフォーマンスが見どころの「Dream Girl」など、スタイリッシュかつアグレッシブなSHINeeらしさが感じられる楽曲を続け、4曲目には早くも『HARD』収録の新曲「Like It」も披露。軽快なビートのポップなダンスナンバーで、センターステージから花道へと飛び出し、ファンのすぐそばまで近寄り歌を届ける。

初っ端から5曲を畳みかけるようにパフォーマンスすると、最初のMCタイムへ。TAEMINは観客に向かって「会いたかったです!」と叫ぶと、「会いたかったでしょう?」と尋ね、「会いたかった分、叫べ!」と煽る。また「Beyond LIVE」を通して全世界のファンが観てくれていることにも触れ、日本語でもコメント。「いらっしゃい」と「シャイニー」をかけた「いらっしゃいにー」の挨拶に照れ笑いをしながらも、「こうしていつも応援してくれてありがとうございます。これからのSHINeeの活動を応援してください」と呼びかけた。

TAEMINが「僕が大好きな曲です」と紹介した、新曲「Sweet Misery」からライブは再開。爽やかなサウンドと伸びやかなボーカルが乗り心地よく耳に届く。さらに「CØDE」、「Good Evening」と印象的なダンスナンバーで会場のボルテージを徐々に上げていくと、ライブはさらなるアグレッシブゾーンへと突入していく。

拘束着をモチーフにしたようなポイントにベルトが使われた衣装に着替え、<SHINee's back>というあの印象的なフレーズとともにメインステージに再登場。力強さと繊細さが同居するSHINeeの代表曲の1つ「Sherlock (Clue + Note)」を全力で歌い踊る。「Body Rhythm」ではMINHOが上着を脱ぎ、鍛え抜かれた二の腕を見せての力強いパフォーマンス。その姿に歓喜する観客をより盛り上げるように、この日3曲目となる新曲「JUICE」も披露。男性的な魅力が引き出されるヒップホップのダンスナンバーで、踊りながら見せる鋭い眼差しや、狂おし気な表情に観客の興奮を交えた歓声も止まらない。

MCを挟むと、「Everybody」「View」といったヒット曲も交えながら、「Identity」「The Feeling」とさらなる新曲もお披露目。重く響くリズム音と高音の歌声がマッチした「Identity」は、ダンサーを交えないパフォーマンスだったが、見応え十分の迫力。一方、「The Feeling」は5月に開催したデビュー15周年記念ファンミーティングでも披露され、沖縄で撮影されたMVも話題となっているだけに、新曲にも関わらずファンと合唱する場面も。温かな空気が会場を満たし、メンバーたちもバックステージや花道などを走り回って観客に笑顔を向ける。

バンドパフォーマンスの間に再び衣装を着替え、エレガントな装いで、ここからは生バンドの演奏とともに歌を届けていく。デビュー曲の「Replay」、1stアルバム収録の「Love like Oxygen」はバンドアレンジによって印象を変え、15年の月日を経たからこそ醸し出せる落ち着いた雰囲気も漂う。他にもファンの歌声とともに1つの歌として完成した「Aside」や、美しいハーモニーを堪能できた「Kind」なども歌唱。さらに、生バンドが控えているということで、MCの途中に即興で「LUCIFER」を歌うというサプライズもあり、生演奏との相性の良さも証明する。そして、このブロックの最後であり、本編の最後ともなった「An Encore」で温かな歌声を届けると、紙吹雪が舞う中、メンバーたちはステージを後にした。

観客が歌う「An Encore」の後、始まったアンコールステージはアルバム『HARD』のリード曲となる「HARD」がついにそのベールを脱ぐ。印象的なピアノの演奏から始まるヒップホップナンバーで、パワフルなパフォーマンスに目を奪われる。さまざまなジャンルが融合したサウンド感も新鮮で、そこに乗るメンバーたちの歌声も彩り豊かだ。

そして先日のファンミーティングで好評だったという「Hitchhiking」に「Runaway」と観客と一緒に楽しめる曲を歌い、この日、準備していた楽曲をすべて終える。だが、終わった途端、観客から「アンコール」の声が沸き起こる。鳴り止まない声に戸惑うも、MINHOがスタッフに確認をし、「The Feeling」が歌えることに。この日、2度目となる披露で、メンバーたちは1回目以上に観客に寄り添い、手を振り、笑顔を見せ、最後には抱き合い、多幸感に満ちた締めくくりとなった。

用意していないアンコールをやるのは初めてのことで、お互いに「成長を感じる」と称え合いながら改めてこの日を振り返っての想いを伝える。TAEMINは「たくさんの応援をしてもらえる自分自身が幸せ」と述べ、MINHOは久しぶりのライブだったTAEMINと、腕をケガしていたKEYを気づかう言葉をかけつつ、ファンのおかげで「最高のライブができた」と感謝。KEYは今回のライブは「簡単な道のりではなかった」と本音も明かしながら、支えてくれた人たちと、何より客席を埋めてくれたファンへ「本当にありがとうございました」とお礼を伝える。そして、名残惜しそうにしがらも、「また会おう」とファンと約束し、笑顔でライブを終えた。

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