「準備が中国旅行早期復活に寄与」、観光庁 寺井洋子アジア市場推進室長

観光庁国際観光課アジア市場推進室の寺井洋子室長は6月27日、中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会が開く第 24 回中連協通常総会で、中国との本格的な旅行を含む観光交流再開に向けて「日中平和友好条約締結45周年のうちに回復を期待したい。コロナ禍前の1000万人あった往来は、観光関係者の着実な準備が行われることで迅速に回復するはずだ」と話した。

中連協総会であいさつする観光庁の寺井アジア市場推進室長

寺井室長は、インバウンドの現状について、「水際措置は4月にさらなる緩和、新型コロナウイルスは5月に5類移行され、状況は変わった。町ではマスクをする人が減り、外国人観光客は通勤時の地下鉄でも多く見られるようになった」と紹介。

中国からのインバウンドは10%に留まっている

中国人のインバウンドの状況については、「見かける人はまだまだ少ない。今は日本を目的とした団体旅行の販売が中国では禁止されていることから、2019年比で10%程度に留まっている」と述べた。

今後の本格的な中国との国際往来の再開に向けては、「日本各地には、食文化やアクティビティ、特産物が有り、これらの魅力を生かしてほしい」と語った。新たな観光コンテンツとして、現在観光庁が進める観光再始動事業で今後開発される商品を挙げた。

3月には観光立国推進基本計画を策定したことを紹介し、観光力行の持続か可能な形での復活に向けて、①持続的な観光②消費額拡大③地方誘客の促進-の3つを軸にインバウンド復活を達成することを強調した。

取材 TMS編集部

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