「中国観光本格再開の受け皿は万全」、外務省 小林龍一郎首席事務官

外務省領事局外国人課の小林龍一郎首席事務官は6月27日、中華人民共和国訪日観光客受入旅行会社連絡協議会が開く第 24 回中連協通常総会で、中国との本格的な旅行を含む観光交流再開に向けて、観光関係者にもう少しの辛抱を求めた。小林首席事務官は、「入国への受け皿は、〝どんとこい〟と言えるほど準備は整っている。まだ、中国とは団体観光での往来が改善されていないが、もうしばらくだ。良い関係、結果を築いていきたい」と話した。

外務省領事局外国人課の小林龍一郎首席事務官

日中往来の現状について、小林首席事務官は「コロナが落ち着き、水際が緩和され、ビザに関しても制限はなくなった。再入国、帰国者も含めた中国からの往来は9、10万人程度であり、2019年の1000万人あった状況には戻っていない」と話した。

先日に草津温泉を訪れた際のエピソードを披露。「外国人に足湯に浸かりながら日本の魅力について話を聞いたが、日本のコンテンツは自慢できる内容だという答えが返ってきた」と話すも、中国の人が誰も周りにいなかったことを残念がった。

インバウンドの良い体験は日本の礎に

観光でのインバウンドの効果については、「観光客が良い体験することは、帰国後には近所、家族、親戚にまで情報が広がり、日本来訪への礎になる」と話し、日中の友好関係を築く上で観光に大きな期待を示した。

外務省では、主にビジネスを目的としてアメリカに入国をされる際に必要となるビザとして「Eビザ」を小規模からスタートするなど、受け入れ環境を強化している。

取材 TMS編集部 長木利通

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