横浜で“幻のヘビ”発見 会社員が3年かけ悲願 「生きている姿見たい」

採取されたシロマダラ=横浜市磯子区

 夜行性で人目に付くことが珍しいと言われる小型のヘビ「シロマダラ」を横浜市磯子区の会社員下昌夫さん(39)が発見した。3年前から近所を探し、待ち焦がれた瞬間だった。

 インターネット上で“幻のヘビ”と呼ばれるシロマダラの死骸に下さんはこれまでに3度遭遇してきた。「生きている姿が見てみたい」と、それ以降は暖かい季節になると毎晩のようにヘビ探しに出かけるのが日課となった。その瞬間は、数年の時を経て6月24日にやってきた。時刻は夜も更けた午後9時。捜索をスタートさせ、頭にヘッドライトを付けながら近所の壁や道路脇の土を念入りに見回ったという。今夜は無理かと諦めて帰路についたとき、家の近くで車に轢かれたシロマダラの死骸を発見した。

 「これは終われない!」

 運命に導かれるように捜索を再び開始すると、壁をよじ登っている30~40センチメートルほどの「シロマダラ」を見事に見つけた。時計の針はすでに午前3時を回っていたが、「興奮で家に帰っても手が震えていた」。

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