スターだらけのPSGを「退団してから輝いた下部組織出身の選手」6名

カタールの資本が入ってからというもの、大きな移籍金を投じて多くのスター選手を獲得してきたパリ・サンジェルマン。一気に世界的なクラブに成長し、多くのファンを引き付ける存在となった。

しかしその一方、フランス国内でも名門の一つであったパリ・サンジェルマンの下部組織で育った生え抜き選手にとっては厳しい環境に…。

今回は「パリ・サンジェルマンの下部組織で育ちながら、外に活躍の場を求めて輝いた選手たち」を特集する。

キングスレイ・コマン

移籍先:ユヴェントス

現在:バイエルン・ミュンヘン

パリ・サンジェルマンから他に活躍の場を求めた選手としては最も有名な存在のひとり。トップチームでは3試合しか出場できなかったが、契約更新を拒否して2014年にユヴェントスへと渡っていった。

イタリアにはそれほど馴染むことはできなかったものの、その後バイエルン・ミュンヘンへのローン移籍で実りを得てブンデスリーガへ。それからはドイツで継続的に活躍を見せている。

マッテオ・グエンドゥージ

移籍先:ロリアン

現在:マルセイユ

アーセナルにおいて色んな意味で話題を集めたことで知られるグエンドゥージであるが、元々パリ・サンジェルマンの下部組織でプレーしていた選手だ。15歳まで所属していたが、ロリアンへと移って2年後にプロデビューを果たしている。

それから2018年にアーセナルへと移籍し、色々あってヘルタ・ベルリンへのローン移籍を経てマルセイユへ。フランス・リーグアンでは継続的に活躍を見せてファンの支持を獲得し、フランス代表にも復帰している。

アドリアン・ラビオ

移籍先:ユヴェントス

現在:ユヴェントス

彼の場合はパリ・サンジェルマンのトップチームでもレギュラーとして活躍したが、契約の問題で揉めたこともあってフリーでユヴェントスへと移籍したという経緯がある。

アンチェロッティ監督によって10代にしてデビューの機会を与えられたあと、5年にわたって主力に定着。しかし2018-19シーズンは上述の問題で干されてしまい、あまり出場機会を与えられなかったということも。

クリストフェル・エンクンク

移籍先:RBライプツィヒ

現在:チェルシー(※7月1日より)

エンクンクもパリ・サンジェルマンのトップチームで70試合以上に出場しているが、決して主力としてはプレーできなかった。先発メンバーには世界のスターが揃っており、その中で継続的な出番を得るのはとても難しかった。

そして2019年夏にRBライプツィヒへと1300万ユーロで移籍すると、ドイツ・ブンデスリーガで「ストライカーばりにゴールを決められる攻撃的MF」として大ブレイク。今夏は5200万ポンドもの移籍金でチェルシーに移籍することが決まっている。

パトリス・エヴラ

移籍先:マルサラ

現在:引退

パリ・サンジェルマンのユースを飛び出して成功を収めた選手といえば、かつてはパトリス・エヴラかニコラ・アネルカというところだった。レ・ジュリというクラブでプレーしながらパリ・サンジェルマンのトライアルを受けて合格したが、数カ月だけで放出されてしまったという。

しかしその後5人制サッカーの試合でスカウトを受けてイタリアに渡り、マルサラ、モンツァ、ニースを経てモナコへ。そこでディディエ・デシャン監督の指導を受けてウイングから左サイドバックへ本格的にコンバート。大ブレイクを果たした。

マイク・メニャン

移籍先:リール

現在:ミラン

今やACミランでのプレーによって「欧州屈指のショットストッパー」の評価を受けるマイク・メニャン。彼が大ブレイクを果たしたのはリールでのプレーで、特に2020-21シーズンのリーグアン優勝に貢献した際のパフォーマンスは傑出していた。

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ただ、実は彼はパリ・サンジェルマンのユースでずっとプレーしていたという経歴を持っている選手だ。2015年にリールへと移籍するまで全く出場機会がなかったが、ピッチに出るチャンスを求めての移籍で大成功を収めている。

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