乗車人数4万人超で過去最多 「いちごバス」、生活の足として浸透 真岡

2022年度の乗車人数が過去最多となった「いちごバス」

 【真岡】中心市街地を循環する「いちごバス」の2022年度の乗車人数は4万4154人で、過去最多となった。市は、病院やスーパーなどを利用する高齢者の生活の足として浸透が進んできたとみている。4月からは中心市街地と農村地域などを結ぶバスの運行も始まっており、市は公共交通の充実に向け、在り方を模索する。

 乗車人数は21年度の3万6372人から7782人増えた。これまで最多だった、新型コロナウイルス禍前の19年度の3万8686人を更新した。

 停留所別の乗車人数ではスーパーなどの商業施設が約41%、病院・医療機関が20%、公共施設が15%となっていることから、市の担当課は「生活に欠かせない目的のために使う高齢者が増えている」と指摘する。

 コロナ禍の影響が残る中での乗車人数の伸びに加え、車の運転免許証を自主返納した高齢者らが使える無料乗車券での利用も7千人超と、最多を更新。1日平均の利用人数は123人で、市が掲げる「25年度に125人」の目標も前倒しで突破する勢いだ。

 4月下旬にスタートした「もおかベリー号」は、いちごバスが運行していない地区に10ルートを定め、月~金曜に1日当たり2ルート、6~8便を運行する。運行1カ月のまとめで、1日1ルート当たり6.17人利用の出だしとなった。

 市は、ベリー号の浸透に一定の時間がかかると見ており「いちごバスも含め、利用者の声を反映しながらダイヤやルート、バス停などをさらに工夫していきたい」としている。

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