外国人だらけの相撲大会 穴水で19年ぶり復活

まわしを着けてぶつかり合う外国人選手。穴水で19年ぶりに外国人参加の相撲大会が復活する=2002年6月、穴水町営相撲場

  ●8月、町の名物行事に、全国から参加募る 

 大相撲・遠藤を生んだ相撲どころ穴水町で「外国人だらけの相撲大会」が19年ぶりに復活する。コロナが落ち着く中、石川県だけではなく全国から出場者を募る。金沢学院大相撲部も協力し、外国人に国技とともに奥能登の魅力に触れてもらい、国際交流の輪を広げる。来年以降も継続開催して、冬の「雪中ジャンボかきまつり」に匹敵する町の名物行事を目指す。

  ●金沢学院大の部員協力

 8月27日に町営相撲場で行われる「あなみず国際交流相撲大会」(北國新聞社後援)は町、大会実行委が主催し、金沢学院大、県、町相撲連盟、県スポーツ協会などが協力する。

 穴水では1995(平成7)年から2004(平成16)年まで、全国でも珍しい外国人親睦相撲競技大会(北國新聞社後援)が行われていた。森田俊勝町相撲連盟理事長は「相撲を取ったことがない外国人の取組で土俵はとても盛り上がった」と振り返る。

 当時の大会にはアメリカ、イギリス、中国、韓国、カナダ、オーストラリアなどの外国語講師や留学生らが参加した。男子個人戦では、元大関小錦のKONISHIKIさんのいとこである米出身の男性が連覇を果たしたこともあった。

 ただ、開催に尽力していた穴水町で英語指導助手を務めていた米出身の男性が帰国したことなどを理由に、第10回大会を最後に開かれなくなった。

 当時の熱気を知る森田さんは、昨年発足した「あなみずスポーツツーリズム推進員会」に、外国人も参加できる相撲大会の開催を委員として提案。外国人を穴水に呼び込み、町のにぎわいにつなげる目的で開催されることになった。

 競技前には、金沢学院大相撲部員が実演を交えて仕切りや立ち合いなどの基本を指導する。団体戦は3人制もしくは5人制とし、参加数によってトーナメントかリーグ戦で争う。個人戦は参加者全員によるトーナメント戦で優勝を決める。

 相撲だけではなく、町内で続けられている伝統の獅子舞も披露し、外国人に日本の伝統文化や歴史を知ってもらう。

 出場対象は18歳以上の男女で、シャツやスパッツの着用が可能。参加費は無料で、実行委はJR金沢駅から会場へのシャトルバスの運行を検討している。

 大会実行委員長の森田さんは「継続して開催し、穴水に足を運ぶきっかけにしてほしい」と話した。

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