こだわりは「世界一」 庭園デザイナーの石原さん 故郷・長崎で夢語る 英国ショーで金メダル 

生け花の前で語る石原さん(右)=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 英国の世界的な造園コンクール「チェルシーフラワーショー」で今年通算12個目の金メダルに輝いた庭園デザイナー、石原和幸さん(65)=長崎県長崎市出身=が26日、同市内で講演。古里で自らプロデュースした複合施設「三原庭園」(三原2丁目)について「世界中の人が見に集まる庭、街にする」と意欲を語った。
 かつては同ショーでの栄誉も日本で話題にならなかったが、スタッフを含めた渡航滞在費などに毎回1億円程度かけても「世界一」にこだわり続け、「世界各国の富裕層から(造園の)依頼が来るようになった」。今なお建設中の世界遺産サグラダ・ファミリア教会(スペイン)の経済効果を引き合いに、斜面地の景観も生かした三原庭園を「夢は大きく。進化させ続ける」とした。
 受賞作はチャールズ英国王も見学。帰国後、国王から手紙が届いた石原さんは「ぜひ長崎に来て、と返答する」と話した。
 三原庭園では月1回、地域の児童らを招き「子ども食堂」を開いている。石原さんは「皆さんの力も借りて週1回開催にしたい」との考えを示した。
 この日は「金賞受賞記念チャリティー祝賀パーティー」として地元有志が企画し、約50人が出席した。石原さんは体より大きい生け花を15分程度で仕上げるパフォーマンスを披露。収益の一部は子ども食堂運営費となる。

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