福井鉄道の駅を降りたらダイハツの軽で観光周遊 カーシェアリング実証事業、7月1日から

福井鉄道と福井ダイハツ販売が共同で7月1日から始める実証事業のカーシェアの配車イメージ(福井ダイハツ販売提供)

 来春の北陸新幹線福井県内延伸を見据え、福井鉄道(本社越前市)は福井ダイハツ販売(同福井市)と共同で、福武線の鉄道利用とカーシェアリングを組み合わせた実証事業を7月1日から始める。たけふ新駅、西鯖江駅に軽乗用車を各1台用意し、駅からの2次交通の充実を図り、観光の周遊性を向上させる。

 福鉄によると、鉄道とカーシェアを組み合わせた取り組みは県内鉄道会社で初めてという。

 たけふ新駅と西鯖江駅のパーク&ライド駐車場の一角にカーシェア用の軽乗用車を置くスペースを確保。車両の予約や解錠、料金の精算は専用のスマートフォンアプリ「トヨタ シェア」を使用し、利用者は予約後、スマホを車に近づけると解錠やエンジンの始動ができる。

 利用を終えたら乗車した駅に戻し、アプリで施錠する。料金は、15分ごと220円の「ショート料金」、6時間までの「パック料金」(5610円)などから選べる。ガソリン代は料金に含まれ、車内に用意されているカードで給油する。利用希望日の1カ月前から15分前まで予約可能。

 たけふ新駅や西鯖江駅からはバスやタクシー、レンタサイクルといった2次交通手段が用意されているが「駅に到着後すぐに乗車でき、移動の自由度が高いのがカーシェアの特長」(福鉄の担当者)。両駅の利用状況を見ながら、カーシェア設置駅の拡大も検討していきたいとしている。

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 福鉄の担当者は「駅から丹南地域の観光地などへの交通手段を増やすことで鉄道利用促進にもつなげたい」、福井ダイハツ販売の担当者は「新幹線時代を見据え、カーシェアを順次拡大し、快適な移動サービスを提供していきたい」としている。

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