福井市中心市街の足羽川を年間通してキャンプ、カヌー楽しむ場に アウトドア拠点整備へ

県都にぎわい創生協議会がまとめた足羽川河川敷の活用イメージ

 福井県福井市中心市街地の足羽川河川敷でキャンプやカヌーなどのアクティビティーを日常的に楽しめる拠点「足羽川アクティビティセンター(仮称)」が整備されることが6月19日分かった。幸橋北詰め付近の佐佳枝ポンプ場跡地(同市中央2丁目)にカフェを備えた施設を設け、持続的なにぎわいを生む親水空間を創出する。北陸新幹線県内開業に合わせた2024年春のオープンを目指す。

 まちづくり福井が整備運営を担う。この日発表された市本年度一般会計6月補正予算案で、整備運営費などを含んだ支援事業に約1億1550万円が計上された。

 県と市、福井商工会議所でつくる、県都にぎわい創生協議会が昨年まとめたまちづくり指針「県都グランドデザイン」では、おおむね九十九橋-泉橋右岸エリアを対象にしたまちなか親水空間の創出が盛り込まれた。泉橋-幸橋エリアでは、これまでにバーベキューやテントサイトの設置などのアウトドアイベントが定期的に開かれており、センターを設けることで通年でアウトドアが楽しめる機能を創出する。

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 センターは、足羽川堤防から入れる2階建て程度の建物を想定。受け付けや事務所機能に加えてカフェを備える予定で、日常的な活用に向けて課題だったトイレなどの水場も整備する。

 まちづくり福井では、周辺事業者やデザイン事務所などでつくるワーキンググループを8月にも正式に立ち上げ、足羽川周辺のにぎわい創出に向けた全体デザインの策定や具体的な活用策の検討を進める。また、夏や秋には、キャンプやアクティビティーの実証イベントを計画している。

 同社の担当者は「年間を通じて、河川敷周辺がにぎわう仕掛けを検討していきたい」と話している。

 このほか、県都グランドデザインに盛り込まれた幸橋-泉橋エリアの砂利河原復元や水辺に下りられる階段護岸は、県が本年度整備に取り組む。

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