どうも!クーピーチャンネルです。夏の車中泊で欠かせない存在のポータブルクーラーですが、今回はEcoFlowの2023年最新機種『WAVE2』を車に設置してみて、車内温度が何℃下がるのかを検証しました。1日触ってみて感じたメリット・デメリットもお伝えしますので、ポータブルクーラーの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
EcoFlow のポータブルクーラー『WAVE2』のスペック!従来機『WAVE』との比較も
まずはWAVE2のスペックを見ていきましょう。
従来機WAVEと比較しながらスペックを解説!
一番の注目ポイントは、冷房能力がアップした点です。
ワット数が大きいほど冷房能力が高いのですが、従来機のWAVEが1,200W、今回検証するWAVE2が1,500Wです。カタログによると、WAVE2は5分間で車内温度が35℃から25℃まで下がるようです。
また、車中泊で大事な騒音レベルが大幅に下がりました。WAVEが55dB(デシベル)、WAVE2が44dBとかなり下がっていますね。
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ポータブルクーラーってやっぱりうるさいんですよね。冷えても快適に眠れないと意味がありません。
WAVE2の本体は、従来機より20%サイズダウンしてコンパクトになっています。重量もWAVE2のほうが3kg軽く、14.5kgです。
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軽くはないですけど、持てる重さです。バッテリーパックを付けたまま置いていますが、外せば高さはもうちょっと下がります。
排熱ダクト用パネル付属&排水処理も進化
WAVE2には、排熱ダクト用のパネルが1枚付いています。
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これ欲しかったんです!実際に車中泊で使うときには、ダクトを通すパネルをDIYするんですけど、けっこう手間だったんですよね。
今回はパネルが付いているので、DIYの難易度が下がりそうです。
排熱ダクトは本体上部に、空気を取り込むダクトは本体後面に取り付けて、車外に向けて設置します。
暖房で使う場合は、本体裏面の下部からドレン水が出るので、本体にホースを挿して排出しましょう。
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ドレン水の処理はけっこう面倒だったんですけど、WAVE2は排気と一緒に排出されるようです。これは助かります。
まずは屋外で検証!EcoFlow のポータブルクーラー『WAVE2』の消費電力や風量をチェック
今回の検証ポイントは以下の4つです。
- 設置方法
- 冷房能力
- 消費電力
- 騒音の大きさ
車内に設置して検証する前に、車外で消費電力を調べてみます。
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カタログには約500Wの消費電力と書かれています。消費電力が高すぎると長時間の使用は難しいので、500Wだと長時間は使えないはずです。
ちなみに、電源をつけたときに消費電力が瞬間的に上がる「突入電力」というものがあります。突入電力によっては使えないポータブル電源も出てくるので、あわせて検証します。
オプションバッテリー使用時の消費電力
始めに、オプションのバッテリーパックで何W消費されるかを見ていきます。
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ちなみに、オプションのバッテリーパックを使うと、2時間~8時間連続して使用可能とのことです。
本体上部のモニターでモードを選択します。
冷房モードで、設定温度は一番低い16℃に。風量は3段階あって、一番弱くしました。
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冷房がつくと本体前面のライトが青く光ります。わかりやすくて良いですね。
WAVE2には専用のアプリがあり、アプリの画面でバッテリーの表示を触ると、現在の出力がわかります。
設定温度は一番低い16℃、風量は「弱」で、消費電力は229Wでした。
風量を最大にしてみると、約247W消費されました。風量を変えても、それほど消費電力は変わらないようです。
ただ、風量最大でも風はあまり強くありません。冷風吹き出し口から10cm離れたところで、風速5.2mです。
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軽自動車だったらこれぐらいの風量でいけるかもしれないですけど、大きいキャンピングカーだったら、サーキュレーターと併用したほうが良さそうですね。
ポータブル電源使用時の消費電力
オプションのバッテリーパックはDC接続なので、かなり消費電力が少ないです。そこで次は、ポータブル電源のAC接続で、何W消費されるのかを確かめます。
使用するポータブル電源は同じEcoFlowの『RIVER』で、容量は720Whです。
ポータブルクーラーのスイッチを入れて、突入電力があるかも調べます。
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風量弱で消費電力は約240W、風量強で約270Wで、どちらも突入電力はありませんでした。これはすごいですね!
EcoFlow『WAVE2』を車内で検証! 最新ポータブルクーラーの気になる性能はいかに
実際にWAVE2を車内に設置して、冷房能力や消費電力、騒音などを検証していきます。
設置方法をチェック
今回は仮設置ということで、窓の形に切ったダンボールに、付属のパネルを使って排熱ダクト用の穴を開け、設置してみました。
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手前が排熱ダクト、奥が外気取り込み用のダクトです。
ポータブルクーラーを使うときには、2本のダクトを車外に出すことが大切です。排熱ダクトしか出していないと、車外の暑い空気が入ってくるので車内が冷えづらくなります。
外からもダクトを見てみましょう。
車内から出た空気を取り込まないよう、2本のダクトを反対方向に向けておきます。
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設置方法が難しくないのはいいですね。
冷房能力をチェック
今回はN-VANにWAVE2を設置して、冷房能力をチェックしていきます。
本当は炎天下の中で検証したかったのですが、検証時は4月でそこまで暑くなく、外気温23度での検証となります。ただ、車内はかなり暑くなっていて、検証時の車内温度は29.0℃でした。
実験開始時の環境
- 車内の温度:29℃
- 車内の温度(ルーフ収納):31.6℃
- 外気温:26℃
- 天気:くもり
ポータブル電源の残量は99%、容量は720Whです。設定温度は一番低い16℃、風量は強に設定にします。
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天気はくもりなので、車内にシェードはしていません。この設定で、まずは10分後に何℃になるか調べます。
検証開始10分後
- 車内の気温:24.8℃
- 車内の気温(ルーフ収納):28.3℃
- 外気温:24.8℃
- 冷風吹き出し口:9℃
10分経つと、車内はかなり涼しくなってきました。
専用アプリでも車内温度を確認できるのですが、検証開始10分後の車内温度は19.5℃でした。アプリの車内温度計は冷風の吹き出し口付近にあるので、実際の温度より低く表示されているようです。
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それでは残り50分も計測して、1時間で何℃まで下がるか検証します。
検証開始1時間後
- 車内の気温:17.3℃
- 車内の気温(ルーフ収納):21.1℃
- 外気温:21.9℃
検証開始から約1時間経過した温度は、検証開始時と比べて11.7℃も下がりました!
消費電力をチェック
検証開始時の消費電力は、外で検証したときとは変わっていました。
外で測ったときは200W台でしたが、暑い車内では422Wぐらいです。やっぱり暑い環境だと消費電力が変わるようですね。
設定温度になったら消費電力は下がるようで、1時間後の検証終了時には260Wに下がっていました。
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ちなみに、ポータブル電源の残量は99%から62%に減りました。
騒音をチェック
騒音は、ポータブルクーラーから大体1mぐらいの距離で計測。
ポータブル電源のファンの音が影響しないよう、バッテリーパックに接続した状態で検証してみると、風量弱では57dB、風量強だと59dBでした。
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57dbぐらいだったら許容範囲じゃないかなと思います。
車中泊のときには、ポータブルクーラーを置いている助手席側ではなく、バックドア側を頭にして寝れば問題ないかなと思います。
EcoFlowの最新ポータブルクーラー『WAVE2』の検証結果まとめ!メリット・デメリットも解説
それでは今回の検証結果と、使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめていきます。
温度変化・騒音・消費電力について
温度変化
- 車内温度:29.0℃→17.3℃(↓11.7℃)
- 外気温 :26.0℃→21.9℃(↓4.0℃)
- 計測時刻:15:00~16:00
車内温度は29.0℃から17.3℃と、11.7℃も下がりました。
検証中に外気温も下がりましたが、それ以上に車内温度が下がっています。
消費電力
- 消費電力:約500W
- ポータブル電源残量:99%→62%(↓37%)
消費電力は約500Wですが、車内温度がポータブルクーラーの設定温度まで下がると、消費電力は220W~260Wまで下がりました。
容量720Whのポータブル電源、1時間の使用で37%消費しました。2時間は問題なく使えると思います。容量1,000Whのポータブル電源なら、3時間はもちそうです。
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騒音は風量「弱」で57dB、風量「強」で59dBでした!
メリット
WAVE2のメリットとして、従来機のWAVEより騒音が下がったことが挙げられます。空間があまり広くない軽自動車で使っても、音が気にならず過ごせるほどでした。
排気ダクトから出る音も静かになったので、隣に車がいても大丈夫だと思います。
また、操作はかなりしやすかったです。冷房のときは本体前面が青く点滅するので、操作パネルを見なくても、ぱっと見た感じで冷房・送風・暖房かがわかるのは嬉しいです。
さらに、突入電力はほとんどありませんでした。
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これはめちゃくちゃ大きいと思います!
200W~300Wの消費電力が少ないポータブルクーラーでも、突入電力は1,000Wぐらいになってしまうものもあります。
しかし、WAVE2は突入電力がほとんど上がらなかったので、いろいろなポータブル電源で使えると思います。
デメリット
デメリットとしては、排熱ダクト用の窓パネルを作らなければならない点が挙げられます。DIYに慣れてない方なら2~3時間はかかると思います。
また、付属の排熱ダクト用パネルは、柔らかい素材で耐久性がないので、そのままでは使えません。車種ごとにDIYしなくても設置できる窓パネルがあれば良いのですが、これはやはり難しいでしょうね。
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でも、この排気ダクト用パネルを用意してくれていることで、DIYは楽になっていると思います。
また、風量は強にしてもあまり強くなかったので、キャブコンのような大きいキャンピングカーならサーキュレーターと併用したほうが良いと思います。
さらに、インバーター内蔵の家庭用エアコンのように、設定温度になったら消費電力が50Wに下がるといった機能はありません。最低でも220Wぐらいは消費してしまうため、昼間の長時間使用は難しいです。
消費電力を考慮すると、昼間だと1,000Whタイプのポータブル電源でも2~3時間しか使えません。
自動で点けたり消したりしてくれる「おやすみモード」なら、バッテリーパックで8時間持つので、夜寝るときには良さそうです。
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同じEcoFlowのポータブル電源『Delta Pro』なら18時間もつそうです。
EcoFlow『WAVE2』は軽自動車におすすめ! 最新ポータブルクーラーで夏の車中泊の暑さ対策
今回は、EcoFlowの2023年最新ポータブルクーラーであるWAVE2を検証しました。
WAVE2を一日触ってみて「自分だったら軽キャンピングカーの助手席に置いて、風量弱で使用するな」と思いました。弱だったら、騒音もかなり静かでした。
また、自分の軽キャンピングカーにはソーラーパネルを乗せています。太陽が出ていたら350Wぐらい入力されるので、ソーラーパネルからの入力だけでポータブルクーラーが動きそうです。
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ソーラーパネルだけで電力をまかなえそうというのは、かなりロマンがありますよね。炎天下の車中泊旅でも実際に使用して検証してみたいと思います。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。