改正県飲酒運転根絶条例が28日に施行された。千葉県八街市で下校中の児童5人が飲酒運転の車にはねられ死傷した事故から2年。千葉県内の飲食店経営者は、飲酒運転防止に向けた取り組み強化に理解を示しつつも、新設される過料規定の対象が飲食店に限定されていることに「抜本的な解決にならない」と疑問を投げかける。条例改正の周知が不十分との声も上がっている。
県飲食業生活衛生同業組合の小山内仁理事長(78)は、飲食店のみ防止措置の義務や過料を科されることに戸惑いを見せる。
2021年6月に起きた八街市の事故で、大型トラックを運転していた男は裁判で、職場へ戻る途中「コンビニで焼酎を購入し、パーキングエリアで飲んだ」と供述した。
小山内理事長は酒類を提供しているのは、飲食店だけではないとし「飲食店限定で防止措置を義務化しても、抜本的解決に至らない」と効果に疑問を呈した。2年前のような悲惨な事故を二度と起こさないため、より実効性のある対策が必要と強調し「県警による飲酒検問などの強化を」と求めた。