「すごいごう音」「何があったのか」空自三沢F35、2機が青森空港に緊急着陸

青森空港に緊急着陸した空自三沢基地所属のステルス戦闘機F35A2機=28日午後5時52分

 28日午後3時40分ごろ、航空自衛隊三沢基地所属の最新鋭ステルス戦闘機F35A2機が、相次いで青森空港に緊急着陸した。1機の電気系統関連の警報灯が点灯したためで、もう1機も安全確保のために随伴した。基地への帰還のめどは立っていない。2018年1月にF35Aが同基地に配備されて以降、同空港への緊急着陸は2回目。

 同基地や県港湾空港課によると、2機には、それぞれ隊員1人が搭乗しており、日本海上での訓練を終えて同基地に向かって飛行中だった。けが人はなく、落下部品も確認されていない。基地には33機が配備されており、残りの機体については、29日に整備と点検を改めて行う見通し。訓練を取りやめる予定はないという。同基地の大嶋善勝司令は「引き続き確実な整備と点検を行い、飛行安全に万全を期してまいりたい」とコメントした。

 安全確認のため、青森空港の滑走路は約20分間閉鎖され、午後4時3分に運用を再開。同空港発着の日本航空と全日空の計3便に最大43分の遅れが出た。

 同空港では午後4時50分ごろ、自衛隊員など数人が機体の周囲を確認していたほか、同8時ごろには自衛隊車両1台が到着。隊員十数人が機体の胴体やタイヤなどを見て回った。

 緊急着陸の様子を見たという青森市のパート従業員神誠さん(50)は「すごいごう音が聞こえて滑走路を見ると、2機も着陸していて驚いた」と話した。出張から帰ってくる夫を娘と息子と共に送迎デッキで待っていた、つがる市の会社員成田琴乃さん(30)は「空港で戦闘機を見るのは初めてで、何があったのか心配」と不安げだった。

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