素足で迫力の「火渡り」 荒行で無病息災祈る 那須塩原・金乗院

「火渡り」の荒行をする長浜住職=28日午前11時55分、那須塩原市沼野田和

 修験者らが荒行で無病息災を祈る「火まつり」が28日、栃木県那須塩原市沼野田和の那須波切不動尊金乗院(こんじょういん)で行われ、参拝者ら約300人が固唾(かたず)をのんで見守った。

 長浜大法(ながはまだいほう)住職(66)や全国から集まった修験者16人が弓矢と剣で清めの儀式を行い、高さ約3メートルの護摩壇に点火。間もなく激しい炎が立ち上り、境内は煙と熱気に包まれた。

 ほら貝や太鼓の音が響く中、長浜住職が熱した湯の中に入って経を唱える「湯加持」が行われると、参拝者らは写真を撮ったり、拍手を送ったりした。さらに修験者らが火の残る護摩壇を素足で歩く「火渡り」の荒行などを披露した。

 参拝者らも火伏せした護摩壇を素足で歩き、家内安全や無病息災を祈願。夫婦で訪れた矢板市の70代女性は「初めて現地で見た。住職らが荒行をする姿は迫力があって感動した」と話していた。

© 株式会社下野新聞社