猫が『食物アレルギー』になりやすい原材料4つ!検査の方法や費用も解説

猫の「食物アレルギー」とは

猫も人間のように、特定の食材に対してアレルギー症状を起こすことがあります。ほとんどの場合は3歳半までに出現します。

まずは、具体的な症状を紹介いたします。

  • 消化器症状(嘔吐下痢)
  • 皮膚の痒み赤み
  • 倦怠感(だるくて元気がない)

猫の食物アレルギーの場合は、食後すぐにではなく、ある程度摂取を続けることで症状が出ることが多いのが特徴です。

なかなか改善しない症状や、ぶり返す症状がある場合は、キャットフードのパッケージが分かるものを持参して獣医さんに相談してみてください。

「食物アレルギー」になりやすい原材料

ではここからは、猫の「食物アレルギー」においてアレルゲン(原因物質)になりやすい原材料を紹介いたします。

1.牛肉・豚肉・鶏肉・ラム肉などの肉類

猫は肉食動物でありながら、肉類に豊富に含まれているタンパク質に対してアレルギーを引き起こすことがあります。

中でも牛肉・豚肉・鶏肉・ラム肉などは、猫の食物アレルギーのアレルゲンになりやすい傾向にあります。

2.魚

魚にはヒスタミンという成分が含まれています。

(豚肉にも含まれている)この成分に対してアレルギーを持つ猫は、魚を主原料としたキャットフードを食べ続けることで症状が出てしまうことがあります。

3.牛乳・たまご

牛乳や卵にもタンパク質が豊富に含まれているため、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。

4.穀物類

小麦・大豆・とうもろこしなどの穀物類は消化しにくい食材で、アレルギーを引き起こすことがあります。

特に小麦がアレルゲンになる場合があります。

食物アレルギーの検査と費用について

食物アレルギーが強く疑われる場合、具体的にはどのような検査を受けることになり、また費用はどのくらいなのでしょうか。

血液検査

まずは血液を採取し、血液中のIgE(免疫グロブリン)を測定する方法があります。検査可能な項目は、36種類~100種類程度です。項目数が多いので、費用は2万円〜3万円と高額になります。

しかし残念ながら、確実にアレルゲンが特定される保証がないのも事実です。特に食物アレルギーの場合は、思うように反応が出ない可能性があります。

食物除去試験

これは、血液検査によってあぶり出された原材料、もしくは疑いが強い食材の摂取を2ヶ月間控える検査です。この過程で症状が落ち着けば、その食材がアレルゲンという見立てが濃厚になります。

そしてその後、それらの食物を再び摂取して反応を見ます。ここでアレルギー症状が出た場合は、反応があった食材がアレルゲンということになります。

この検査では、検査自体に特別な費用が発生することはありません。ほとんどの場合が、再診料とキャットフード代(購入ルートやメーカーによって異なる)のみになります。症状が緩和されるまでに時間がかかりますので、適したフードが見つかるまでに時間を要する場合があります。

まとめ

猫の食物アレルギーでは、特定の食材に対して消化器症状・皮膚のトラブルなどの症状が見られます。

特にアレルゲンとして挙がりやすい原材料は、肉類・魚・穀物類・たまごなどです。特に穀物はキャットフードに含まれている可能性が高く、身近な食材です。

食物アレルギーが疑わしい場合の検査方法としては、血液検査・食物除去試験などがあります。ただし、血液検査は高額なうえにアレルゲンの特定に至らないケースがあるなどのデメリットが存在します。

除去食として有名なのは、穀物を含まない「グレインフリー」ではないでしょうか。これは穀物に対するアレルギーがある場合、比較的安心して食べさせられるキャットフードです。しかし、ほかの原材料がアレルゲンになる場合には切り替えても症状が良化しないことがほとんどです。除去食試験を行う場合は、たんぱく源を複数使ったものでなく、1種類のみしか使っていないものをあげた方がアレルゲンを特定しやすくなります。食物アレルギーに関しては自分の思い込みで行動せず、必ず獣医さんに相談した上で対応するようにしてください。

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