埼玉でヘルパンギーナ流行警報 乳幼児を中心に発熱・喉の痛み 共用タオル避け、手洗いを 治療法なし

ヘルパンギーナ流行警報、埼玉県が発令

 乳幼児を中心に夏季に流行するヘルパンギーナの患者報告数増加を受け、埼玉県は28日、流行警報を発令した。

 県内164小児科医療機関による定点把握で、第25週(6月19~25日)において、1定点当たり7.01となり、流行警報の開始基準値6人を超えた。基準値を超えるのは2016年7月以来、7年ぶり。コロナ禍での感染症予防によって、免疫がつかなかったことなどが流行の理由とみられる。

 ヘルパンギーナは、発熱や喉の痛み、口の中に小さい水疱(すいほう)が出現するウイルス性の咽頭炎で、通常数日で治るが、有効な特効薬や予防接種、特別な治療法がないことから、県感染症対策課は「集団生活ではタオルの共用は避け、手洗いをしっかり行うことが重要だ」としている。

 保健所管内別での1定点当たりの報告数は、朝霞保健所(13.40人)▽川口市保健所(12.31人)▽熊谷保健所(11.63人)▽南部保健所(9.00人)▽越谷市保健所(8.25人)の順。

© 株式会社埼玉新聞社