選択的夫婦別姓 栃木市議会、国に意見書 議論活性化の陳情採択

大川市長(右)と面談する吉澤さん=28日午後、栃木市役所

 希望する夫婦が婚姻時に同姓か別姓かを選べる「選択的夫婦別姓制度」を巡り、栃木市議会は定例市議会最終日の28日、本会議を開き、同制度の議論活性化を促す意見書を国会などに提出するよう求める市民団体の陳情を全会一致で採択した。意見書案も同日、原案通り可決され、衆参両院議長や首相、男女共同参画担当相ら宛てに送付された。

 陳情した市民団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション栃木」代表で同市出身の吉澤和子(よしざわかずこ)さんは「採択、可決され率直にうれしい」。県内の他市町議会への陳情も視野に活動する予定で「夫婦別姓を選べず困っている人がいたら一緒に活動してほしい」と話した。

 市議会閉会後、吉澤さんら団体メンバーは大川秀子(おおかわひでこ)市長と面談。大川市長は男女平等度を順位付けした世界経済フォーラムの「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告」で日本が146カ国中125位と過去最低を更新したことに触れ、「国会で今の時代に合った制度を議論してもらい、より多くの女性が活躍できる世の中になればいい」と述べた。

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