考案の中里高校(青森・中泊町)が閉校…消えた名物「メバ焼き」、五所川原一高生が復活、販売へ

試作した「メバ焼き」をPRする五所川原第一高校の生徒たち
「メバ焼き」の試作第一号

 五所川原第一高校(青森県五所川原市)の生徒たちが、旧中里高校(中泊町)の閉校で作り手が途絶えたメバル形のたい焼き「メバ焼き」の復活に挑んでいる。27日は同校で1回目の試作を行い、生徒たちが意見を交わし合った。7月2日に市内で開かれるイベントで販売する予定で、斉藤李旺(りおん)さん(3年)は「お客さんの記憶に残せるものを作って、中泊のPRにつなげたい」と張り切っている。

 メバ焼き復活に向け奮闘しているのは、五所一高の生徒らでつくる「じゃわめき隊」のメンバー。メバ焼きは、旧中里高校の生徒が2017年に考案した中泊町のご当地お持ち帰りグルメで、町内で販売していたが22年3月の同校の閉校に伴い作られなくなっていた。じゃわめき隊のメンバーは高校がなくなった中泊町を周辺の高校生で盛り上げたい-と今回の取り組みを企画。町から焼き型を借り受け、市内のイベントや同校の学校祭で販売することにした。

 27日の試作会には斉藤さんをはじめ、同隊の隊長である坂本龍希さん(2年)、三浦葵さん(1年)ら10人が参加。ホットケーキミックスと、米粉の2種類の生地で試作した。生徒らは「生地はおいしい。もっとあんこを入れてほしい」「米粉の方、しょっぱいかも。重曹入れすぎかな」と率直な意見を述べていた。7月2日の初販売ではホットケーキミックスをベースにした生地で作ることになったが、今後は試作を重ね、五所川原市産の米粉を使用したものにも挑戦するという。

 三浦さんは「お客さんが買って良かったと思える接客をしたい」、坂本さんは「メバ焼きを通して中泊のメバルも知ってもらい、地域活性化に貢献したい」、斉藤さんは「失敗しないように試作を重ねる。高校生だからと甘えず、より良い物を提供する」と抱負を語った。

 7月2日は、ふるさと交流圏民センター「オルテンシア」駐車場で、午前10時から1個200円、数量限定で販売する予定。

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