29日に就任した青森県の宮下宗一郎知事(44)が同日午前、県庁に初登庁した。知事交代は20年ぶり。初の臨時庁議で、物価高騰の対策本部を7月中をめどに立ち上げるよう県幹部に指示し、新たな県政運営をスタートさせた。
午前9時40分ごろ、宮下氏は徒歩で登庁。県庁正面玄関で大勢の職員が拍手で出迎えた。
庁議では幹部職員約20人に対し「(前任の)三村申吾知事は個性のある方だったが、私にも特徴がある。それを見極め、私を大いに活用してほしい」と呼びかけた。物価高騰の対策本部立ち上げのほか、少子化対策を立案、検証する「青森こども未来県民会議」についても7月中に人選を進める考えを示した。
さらに、県民と直接対話する仕組みを7月中に構築し、8月から対話集会を始めると説明。県庁の組織や機構を大幅に見直す「県庁大改革」については「自分の仕事が県政を前進させている、という実感が湧くようにしたい」と語り、年内は庁内で議論していきたいとした。
宮下氏はむつ市出身。2014年6月から23年3月まで同市長を務めた。知事選では、前青森市長の小野寺晃彦氏ら他の無所属新人3氏に大差をつけて初当選を果たした。