人事介入拒んだ空港施設社長退任 株主総会で再任案否決

 東証プライム市場に上場する空港施設が29日に開いた定時株主総会で、日本航空出身の乗田俊明社長を取締役に再任する議案が否決された。乗田氏は、国交省の元事務次官による人事介入を拒んでいた。21%超の株を持つANAホールディングスは「人心を一新すべき」だとして、乗田氏に反対票を投じたことを明らかにした。

 空港施設を巡っては、国交次官を務めた本田勝氏が昨年、乗田氏らと面会し、同省OBの副社長(当時)を社長に昇格させるよう圧力をかけたことが明らかになった。同省は事業の許認可権を持つ。

 空港施設株の保有比率21%超の日航、14%弱の日本政策投資銀行は「コメントを控える」と答えた。

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