45歳ベテランが24歳コーチから教え 武藤俊憲のテーマは「存在感」

若手に負けない存在感(撮影/和田慎太郎)

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 初日(29日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)◇曇り(観衆1186人)

若手が次々頭角を現す中で、ベテランとしてどう戦っていくべきかは常に考えを巡らせている。

「若い選手がこれだけ増えた中で、どう存在感を示すかが大きなテーマ」と45歳の武藤俊憲が、1イーグル7バーディ、2ボギーの「65」をマークして、首位と1打差2位につけた。

2020-21年シーズンに手放した賞金シード復活を目指す中、不調が続いている。原因を一つずつ潰しながら、今年だけでクラブを4セットも用意した。ようやく落ち着いたのは5月「~全英の道~ミズノオープン」だった。

模索を続ける中で、今年はパッティング専門コーチの門も叩いた。4月「関西オープン」で知人を通じて知り合った丸山颯太コーチは24歳の若さだ。

「全部機械を使ってデータで計測してくれる。今までデータをとったことはなかったけど、数字だと頭に入ってきやすい」と新しいものを取り入れることに躊躇(ちゅうちょ)はなかった。数値を基にした指導でミスの傾向が一定化し、パッティングも改善した。

シード奪還を目指す45歳(撮影/和田慎太郎)

この日は最終ホールの9番パー5で10m以上をねじ込みバーディフィニッシュ。ショットの好調も加わり、2~3m前後のバーディパットも決めた。「良い時の武藤のゴルフかなという感じ」と7アンダー発進の初日を振り返った。

「若い選手には負けちゃうんですけど、負けずにどこまでできるかという気持ちはある。先週の谷原のように、勝てるときもある」。闘志も若手選手にまだまだ負けてはいない。 (北海道千歳市/谷口愛純)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン