【インド】エアウォーター、北部にガス充塡工場新設[資源]

産業用ガス大手のエア・ウォーターは28日、インド北部デリー首都圏(NCR)のハリヤナ州ファリダバード近郊に、シリンダーガス充塡(じゅうてん)工場を新設すると発表した。工場は各種シリンダーへのガス充塡のほか、タンクローリーの中継基地としての役割を兼ねる。自動車製造などの溶接に使用される産業ガスの需要が拡大している北部に初の工場を設置することで、新規顧客の獲得を図る。

ファリダバード工場は、今月着工した。年内の稼働開始を予定する。取り扱うガス品目は酸素・窒素・アルゴンの3種類。敷地面積は約7,000平方メートル、充塡工場面積は約4,400平方メートルとなる。投資額と充塡能力は非公表。

エア・ウォーターは北部に拠点を持っておらず、東部ジャルカンド州ジャムシェドプルに置く液化ガス製造拠点(製鉄所向けオンサイト工場)からの長距離輸送で北部の顧客に産業ガスを届けてきた。充塡工場を設けることで北部に集積する製造業の需要取り込みや、配送の効率化を図る。

北部での営業機能の強化のため、北部グルガオンにはオフィスを新設した。デリーにある政府機関や、グルガオンに多数進出する日系企業との関係構築が狙いだ。

同社はインドを重要戦略エリアに据え、製鉄所向けのオンサイトガス供給の新たな拠点獲得、製造した産業ガスや医療用酸素をタンクローリーやシリンダーで供給するエリア拡大を目指している。

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