ワグネルの秘密メンバーか 拘束情報のロシア空軍司令官

ロシアのプーチン大統領(右)と、ウクライナ侵攻でロシア軍の副司令官を務めるスロビキン航空宇宙軍総司令官=2017年12月、モスクワ(AP=共同)

 【キーウ共同】米CNNテレビは29日、ウクライナ侵攻でロシア軍の副司令官を務めるスロビキン航空宇宙軍総司令官が、武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの秘密のVIPメンバーだったと報じた。英シンクタンク、ドシエセンターが入手した文書で、スロビキン氏を含む30人以上の軍や情報当局の高官が、VIPとして登録されていたことが判明したという。

 スロビキン氏は、ワグネルとの関係を巡って拘束情報が出ている。米ブルームバーグ通信は、スロビキン氏がロシア軍の捜査部門に数日にわたり事情聴取されたと報道。米紙はワグネルの反乱の動きを事前に把握していたと報じている。

 CNNはVIPメンバーについて、利益供与の有無や特別な権限を持つかどうかは不明としている。

 一方、英国防省は29日、ワグネルの部隊が、空中での司令部機能や無線中継を担うロシア軍機イリューシン22Mを24日に撃墜していた可能性を指摘した。侵攻を続けるロシア軍で同機が「重要な役割を果たしてきた」とし「空と陸の作戦に悪影響を及ぼす」と分析した。

ロシアのスロビキン航空宇宙軍総司令官=24日(ロシア国防省提供・タス=共同)

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