逃げ出せない高収入PRの闇バイト…個人情報を握られ後悔 アリオ深谷で少年ら啓発品を配布「絶対にやめて」

啓発チラシなどを配る深谷署ひまわり少年クラブの宮本悠真さん(左)=23日、アリオ深谷(県警提供)

 少年の「闇バイト」への参加を防ごうと、埼玉県警少年課は23日、関係団体と協力して、「アリオ深谷」(深谷市上柴町西)で啓発活動を行った。

 キャンペーンに参加したのは少年課、深谷署員をはじめ深谷市立上柴西小、柴東小児童会や深谷署の警察官らに柔道を教わっている同署ひまわり少年クラブのメンバーら約40人。店舗利用者にチラシ等の啓発品を配布しながら、闇バイトの危険性を訴えた。

 闇バイトは交流サイト(SNS)やネット掲示板などで「高収入」「短時間」との誘い文句で募集。報酬と引き換えに、特殊詐欺や強盗などの犯罪に加担させられる。上柴東小6年で児童会会長を務める安本愛菜さん(11)は「今後、スマートフォンを持ったら危険なサイトに関わらないように安全に使いたい」、深谷署ひまわり少年クラブに所属する深谷市立幡羅中3年の宮本悠真さん(14)も「闇バイトなどSNSを通じたこのような被害を少しでも減らせたらと思う」と力を込めた。

 闇バイトには、安易な気持ちで手を出すと身分証などの個人情報を握られ、辞めたくても脅され逃げ出すことが困難になる特徴もある。同課課長補佐の大沢祐介警部は「大切な自分の未来を守るため、絶対に手を出さないでください。『闇バイトに申し込んでしまった』『誘われている』など困ったら警察に相談してほしい」と呼びかけている。

© 株式会社埼玉新聞社