金沢の温泉で「氷室開き」 夏の訪れ告げる風物詩

「氷室」と呼ばれる小屋から切り出された雪氷=30日午前、金沢市

 金沢の夏の風物詩として知られる「氷室開き」が30日、金沢市の湯涌温泉で行われた。江戸時代、加賀藩が冬に降った雪を貯蔵した「氷室」と呼ばれる小屋から雪氷を取り出し、江戸の将軍家に献上していたことに由来する。戦後は一時途絶えていたが、1986年に湯涌温泉観光協会が復活させた。

 氷室小屋の地下2.5メートルに今年1月から保管している雪氷を観光協会の関係者が切り出し、一部は近くの寺に奉納。

 7月上旬には、石川県や金沢市と、市と友好都市協定を結ぶ東京都の板橋、目黒、文京の3区に贈る。

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