タワマン節税防止に新算定方法案 「評価額」市場価格の最低6割に

タワーマンションが林立する川崎市中原区の武蔵小杉エリア=2023年1月

 タワーマンションなど高額な不動産を相続した際にかかる税の根拠となる「評価額」に関し、国税庁は30日、実際の市場価格の最低6割に引き上げる新たな算定方法案を公表した。建物の固定資産税や土地の価格を基にする現行の仕組みに、新たに築年数や所在階などを評価対象に追加する。

 近年の不動産高騰に伴い、評価額が市場価格を大きく下回ることを利用した「タワマン節税」を防止し、税負担の公平化を図る狙いがある。国税庁は2024年以降の適用を目指す。

 現行の評価額は固定資産税と土地価格を足して算定する。土地価格は全体の敷地面積を戸数で分けるため、戸数が多い物件は土地の持ち分割合が小さくなり評価額が低くなる。

© 一般社団法人共同通信社