フランス、暴動で870人超拘束 警察の少年射殺、3夜連続抗議

30日、警察に抗議する人々と警察官らが衝突したフランス・パリ郊外ナンテールの現場(ロイター=共同)

 【パリ共同】フランス・パリ郊外ナンテールで27日、交通検問中の警察官が車の停止命令に応じなかった少年(17)を射殺したことへの怒りの抗議は3夜目となる29日夜も続いた。一部は車や建物に火を付けるなど暴動と化し、警察は29日夜から30日未明にかけ、875人を拘束した。フランスメディアが伝えた。

 低所得者層や移民が多く住む郊外で起きた事件を受け、警察や人種差別に対する住民らの長年の不満が再燃した形で、政府は抗議のさらなる拡大を懸念。フランスメディアによると、マクロン大統領は30日に再び危機管理会議を開いた。

 全土で警察官ら約4万人を動員して警戒したが、各地で暴動が発生した。

29日、フランス・パリ郊外ナンテールで、警察に抗議する人々と警察官らの衝突で燃やされた車(ロイター=共同)

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