「666番地獄行き」バス、宗教団体からの長年に渡る批判で「669番」に変更 ポーランドのヘル半島

666系統のバスが、宗教団体から「獣の数字」を使用することは「悪魔的な愚かさ」だとの批判を受け、番号の変更を行う異例の事態となった。人里離れたビーチや森のウォーキングトレイルなどで人気上昇中のポーランドのシーサイドリゾートの街、ヘル(地獄の意)を走るバスであることから冗談でその名がつけられていた。

ポーランド北部、22マイルの長さを持つヘル半島は、バルト海の中でも最も美しく、手つかずの地域として知られており、そこを走るこのバスの数字はジョークとして長い間使われてきた。しかし、約10年間に渡り、キリスト教団体からの非難を受け、このほど運航会社のPKSグディニアが「669番」に番号を変えることを決めた。

同社の広報マルシン・シュワジク氏はスカイ・ニュースにこう話す。「管理委員会が手紙やリクエストの量に屈するかたちとなりました。大量だったわけではないかもしれませんが、『この系統の数字を変えて欲しい』という要望が長年に渡り繰り返し寄せられていました」

カトリックの出版社フロンダは2018年に、ヘルでの666という数字の使用について、「悪魔的愚かさ」と批判している。「ヘルは人間性の否定です。永遠の死であり、苦しみです」「それが何を意味するかを理解していない者だけがその現実を笑えるのです」

新しくなった669系統のバスは24日から運行を開始。しかしシュワジク氏はこう続けた。「666系統の復活を求める声が十分に強かった場合、私たちは乗客の声をくみ取り、この数字を変える予定です」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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