高岡市中田地区の乗り合いサービス「ノッカル中田」が1日、運行区域にJR城端線戸出駅を追加した。これまで地区内に限っていた輸送範囲を広げることで利便性を向上させ、本格運行に向けてサービスの浸透を図る狙い。
ノッカルは住民が運転手となり、自家用車で住民の移動を支援するシステム。中田地区では昨年11月から実証運行が始まり、山間部の般若野・野上とスーパーや病院のある中田地区中心部を結んでいる。
これまでの実証実験で、現状のままでは中心部に住む人にとって「メリットがない」との声が挙がり、地区を走っていない電車と接続することでサービスを活用してもらおうと考えた。国交省富山運輸支局にエリア拡大の申請書を提出して認可された。
運行ダイヤは戸出駅行き、同戻りともに平日4便、土日2便を運行する。
さらに、戸出駅に加えて新たに中田地区内に停留所を9カ所新設した。合わせて地区全域を運行区域として申請し、10月までの実証実験の間に般若野・野上以外の地域と協議しながら順次運行エリアを広げる。
サービスを運営する中田地区コミュニティ協議会の道谷悦一会長は、本格運行には中田全体の合意が不可欠とし、「エリアを広げることで、将来、地域の足を支えるサービスとしての認知と理解を広めていきたい」と話した。