高齢者介抱の児童たたえ 金沢・小坂小の4人に表彰状

表彰を受けた(右から)中村さん、鹿肝さん、池田さん、馬場君と平さん=金沢市小坂小

  ●全国子ども見守り協議会・代表理事の平さん、本紙で善行知る 

 体調を崩した80代女性を下校中に介抱した金沢市小坂小の児童をたたえ、全国子ども見守りボランティア協議会は30日、同校の4~6年生4人に表彰状を贈った。協議会代表理事の平寿彦さん(76)が6月19日付の本紙朝刊で善行を知り、学校に表彰を申し出た。平さんは「人間として、児童として勇気ある素晴らしい活動に敬意を表したい」と語った。

 平さんが小坂小を訪れ、6年の馬場結生君(11)、5年の池田陽さん(11)、鹿肝(しかん)碧依さん(10)、4年の中村麗羽さん(9)に表彰状を手渡した。

 4人は6月7日の下校中、通学路で倒れた女性を見つけた。中村さんは近くの福祉施設に助けを求め、他の3人が女性を見守り、女性に励ましの声をかけ続けた。4人によると、女性を助けた後日、本人と家族から直接お礼を受けたという。

 表彰式後、馬場君は「自分が表彰を受けると思っていなかったのでうれしい」と笑顔を見せ、池田さんは「助けられて本当によかった」と話した。鹿肝さんは「自分の部屋に表彰状を飾りたい」と語り、中村さんは「人の気持ちを考えることを意識しているので、その成果が出て良かった」と喜んだ。

 同協議会が表彰状を贈るのは、2021年に熱中症で体調を崩した70代男性を助けた戸板小児童に次いで県内2例目となる。

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