富山市は7月4日から大沢野地域で、低速で走る電動車の運行社会実験を行う。高齢者の買い物や、公共施設へのアクセスとしての利用を想定。持続可能な地域公共交通網の形成を目指す。藤井裕久市長が30日の定例会見で説明した。
時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した移動サービス「グリーンスローモビリティ」の一環として、8月末まで行う。駆動力があり、坂道を上る能力に優れたランドカータイプを、約500万円で購入した。
火、水、木の3日間、午前10時~午後4時10分に、JR高山線笹津駅と、約3.8キロ離れた大阪屋ショップ大沢野店の間を4往復する。市大沢野会館や市営住宅笹津団地など7カ所に立ち寄る。大阪屋ショップでは買い物のため約30分待機する。定員は6人で、運賃は無料。予約不要。
市は2020年以降、富山駅北口エリアや岩瀬地区、熊野地区などで低速電動車の運行実験を重ねてきた。市長は今回の実験に向け「課題を検証し、本格運行につなげていきたい。多くの人に、人と環境に優しい新たなサービスを体感してほしい」と述べた。