「津山弁」登場の児童小説 地元信金が市内全小中に寄贈 紀行作家の稲葉なおとさん書き下ろし/岡山・津山市

岡山県津山市の津山信用金庫は29日、紀行作家・一級建築士の稲葉なおとさん(東京都)が書き下ろした児童小説『サクラの川とミライの道』を、市内の市立全小中学校と図書館に1冊ずつ寄贈した。

計39冊(5万7915円相当)。各校の読書活動支援と市が推進する「つやま郷土学」育成支援が目的。講談社から出版された同小説は、津山からの転校生と東京の小学5年生との交流を描き、SDGsも学ぶことができる。稲葉さんのいとこたちが方言を監修した。

贈呈式が同市役所であり、同信用金庫の松岡裕司理事長と、市みらい戦略ディレクターでもある稲葉さんが出席。松岡理事長が「子どもたちにSDGsへの学び、郷土への誇りを感じてほしい」。稲葉さんは「子どもたちに読んでもらえる機会を作ってもらい、ありがたい」とあいさつし、出版までの経緯を説明した。寄贈された1冊ずつに稲葉さんのサインが入っている。

有本明彦教育長は「津山弁が身近に感じられる。子どもたち一人ひとりに本を手に取ってもらい、津山の良さを感じてほしい」と礼を述べた。

著者の稲葉さん(右から2人目)も出席し、松岡理事長(右)から有本教育長へ目録の贈呈=岡山県津山市で

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