京都で伝統のちまき作り最盛期 爽やかな香りに包まれ

ササの爽やかな香りが漂う加工施設で、餅を丁寧にササでくるむ女性たち(京都市右京区京北宮町)

 京都市右京区京北の黒田地区で、伝統のちまき作りが最盛期を迎えている。爽やかな香りを求めて全国から注文が入り、地元の女性たちは餅を包んだササの葉をイグサで丁寧に縛っている。

 黒田など京北では田植え後にちまきを作り、手伝った人に配ったり、嫁いできた女性が実家への土産にしたりしてきた。現在は京北宮町の加工施設で作り、商店「おーらい黒田屋」で売っている。

 6月中旬から週1回、5人ほどがもち米とうるち米の粉を練った餅をササで包み、せいろで約10分蒸している。昨年移住し、製造には初参加の染織作家原田愛さん(32)は「先輩に教わりながら頑張っている。砂糖は入っていないのに、米の甘みが利いていておいしい」と話す。

 7月中旬までに約2千本を仕上げるという。購入は7月6日までに店頭かファクスで申し込む。宅配でも受け取れる。問い合わせは黒田屋075(856)0968

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