伝統の流しびなに思いを託して…小山

小山市では2日、人形を川に流して子どもたちの無病息災を祈る伝統行事「流しびな」が行われました。

小山市を流れる思川では、子どもの厄や災いを小舟に乗せた人形に託して川に流し健やかな成長を願う「流しびな」が、毎年7月最初の日曜日に行われています。1960年ころから続く夏の風物詩として親しまれていますが、この3年は新型コロナウイルスの影響で関係者のみでの実施となり、一般公開は4年ぶりです。会場には浴衣姿の家族連れなど500人ほどが訪れ、地元の合唱団が市の歌などを披露して花を添えました。

流す人形は、栃木県の伝統工芸品「下野しぼり」の技法で作られた和紙を使った紙人形で、「下野人形(しもつけひとがた)」と呼ばれて古くから幸せを呼ぶと言われています。

梅雨の晴れ間でまぶしいくらいの日差しが降り注ぎ、たくさんのアマチュアカメラマンが川下に構える中、参加した人たちはそれぞれの願いを込めて次々に人形を流しました。合わせておよそ200個の人形が川を下ったということです。

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