優美な「檜扇」7本蔵出し 和歌山・熊野速玉大社

熊野速玉大社の扇立祭を前に蔵出しされた檜扇=4日午前、和歌山県新宮市

 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社で4日、優美な檜扇7本が虫干しのため蔵出しされた。無病息災などを願って14日に開催する恒例の扇立祭で神前に供えられ、午後6~8時に開帳される。

 檜扇は薄いヒノキの板に松竹梅やシラサギなどが描かれ、金箔や銀箔が施されている。14日は高さ1.5m、幅1.65mの大型の1本を本殿前に、高さ80センチの6本は社殿6カ所に立てる。7本は1964年に作られた複製品。大社は室町時代のものとされる国宝の檜扇11本を保管している。

 祭りは新型コロナウイルス禍で2020年から神事のみを実施してきたが、今年は関連イベントなども開かれる。

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