7月3日、沼津市で行われた将棋の「棋聖戦五番勝負」第3局は、藤井聡太七冠が勝利し、タイトル戦に王手をかけました。そんな中、対局で紹介された「勝負メシ」を提供したお店では、早くも反響が見られています。
3日、沼津市の御用邸記念公園で行われた将棋のタイトル戦「棋聖戦五番勝負」第3局。藤井七冠の対局という事もあり別会場では…
(記者)
「沼津市内のホテルに来ています、こちらの会場には、全国から来た多くの将棋ファンが集まっています」
こちらのホテルでは、プロ棋士による大盤解説会が開催されるなど、盛り上がりを見せています。平日にも関わらす、用意された200席は満席となり、集まった人たちは、二人の棋士の指し手をくいいるように見ていました。
(将棋ファン)
「名古屋の対局になると第5局目になってしまうので、もしかしたら(藤井七冠が名古屋に)来ないかもしれないと思い、確実に見ることができる第3局の沼津に来た」
注目の対局は、107手で藤井七冠が勝利。これで2勝となり、タイトル戦に王手をかけました。
(藤井聡太七冠)
「局の構想の立て方や、局面の見方がわからない事が多かったので、一局通して難しい勝利だったと感じている」
次回の棋聖戦五番勝負 第4局は、7月18日に新潟市で行われます。
そして、対局と共に、毎回注目されるのが「勝負メシ」。
今回、藤井七冠が選んだ勝負メシを提供したのは、沼津駅北口から徒歩で約2分の所にお店を構える「千楽北口店」。カツハヤシの味の決め手のルーは、トマトがベースのこのデミグラスソース。3日の対局から一夜明けた店内では、朝から開店準備に追われていました。
(千楽北口店 大竹浩司さん)
「(藤井七冠が食べて)正直びっくりしました、なんでうちなのって」「沼津といったら魚介だと思っていたが、選んでくれてうれしい」
4日は、お客が増えると見込み、肉の量を通常の2倍に増やし対応するという事で、朝から厨房は大忙し。
(千楽北口店 大竹浩司さん)
「(客の数が)増えてくれるとうれしい、きのう(藤井七冠が)勝ちましたから、それがかなり大きいと思います」
11時の開店準備に追われる中、ここで、思わぬ訪問者が来店。
(市職員)
「お世話になります、沼津市の文化振興課です」「きのうのお食事のお皿をお返しに来ました」「藤井聡太さんなんですが、完食されたという事です」
(千楽北口店 大竹浩司さん)
「よかったです」
藤井七冠がカツハヤシを完食したことを知ると、大竹さんの顔に思わず笑みがこぼれます。
(千楽北口店 大竹浩司さん)
「うれしいですよ、結構ボリュームがあるのに、藤井さんはテレビでしか見たことないけど、大きい体には見えないので、(完食するまで)食べてくれたんだという感じ」
開店間近になると、お店の前には人だかりが。客のお目当ては勿論…
(富士市から来た客)
「藤井聡太七冠が食べたカツハヤシを久しぶりに食べようかなと」
(都内から来た客)
「藤井聡太七冠が食べたカツハヤシを食べに来ました」
(神奈川から来た客)
「きのうの対局を見て、ここのご飯を藤井さんが食べたと聞いたので、食べて帰ろうと思いました」
開店と同時に多くの客が入店。注文の多くが「カツハヤシ」のため、厨房では大量のカツをいっきに揚げていきます。
(三島市から来た客)
「おいしい」
(神奈川から来た客)
「濃厚で煮込んだ感じがして、おいしいです」
(千楽北口店 大竹浩司さん)
「(藤井七冠が今後)沼津に来る機会があったら、ぜひ来ていただきたいです」
藤井七冠が食べたことで全国的な知名度になったカツハヤシ。この忙しさはしばらく続きそうです。