宮古市の合葬墓、高まる需要 今春設置、100体超える納骨申請

宮古市が設置した合葬墓と墓誌(左奥)

 宮古市は今春、血縁などに関係なく複数の人の焼骨を埋葬する「合葬墓(がっそうぼ)」を同市松山の市墓園内に設置した。核家族化や少子高齢化で墓を守る後継者が地元にいなくなり、永続的に管理できる墓のニーズが高まっていることに対応。受け付け開始から約3カ月で100体を超える納骨の申請があり、市民の関心の高さがうかがえる。

 合葬墓は、引き取り手のない「無縁遺骨」を供養するためにあった慰霊塔を改修する形で設置し、市が管理。近くには、納骨された人の名前を刻む墓誌を新設した。

 申請者または納骨される人が、市内に住所か本籍があると利用できる。65歳以上であれば、自身の焼骨を納骨する祭祀者(さいししゃ)を指定して生前予約も可能。使用料は1体につき2万円。墓誌への氏名掲載を希望する人はさらに1万円が必要となる。合葬墓内には無縁遺骨33体も納められている。

 問い合わせは市市民窓口係(0193.68.9077)へ。

© 株式会社岩手日報社