高速道路で渋滞車列に突っ込み、高速バス運転手に有罪判決「眠気あるなら運転中止すべき」

大津地裁

 滋賀県愛荘町の名神高速道路で3月、高速バスが渋滞の最後尾に突っ込み、7人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の罪に問われた西日本ジェイアールバスの運転手の男(34)の判決公判が4日、大津地裁であり、大嶋真理子裁判官は禁錮1年、執行猶予3年(求刑禁錮1年)を言い渡した。

 判決によると、3月10日午後0時20分ごろ、名神高速で高速バスを運転中、眠気を覚えたものの、運転を中止せず仮睡状態に陥り、愛荘町で渋滞していた車列の最後尾の乗用車に衝突。4台を巻き込む多重事故を起こし、計7人に重軽傷を負わせた。

 判決理由で大嶋裁判官は、「運転中に眠気を覚えたのであれば、直ちに休憩場所に停車するなどして運転を中止すべきというのは、運転手として基本的な注意義務である」と指摘。「高速度で大型バスを運転していたのであり、特に注意しなければならなかった」と非難した。

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