朝日の小中学校「置き勉」OK 2学期から本格実施 荷物軽く、全校全学年で

  ●6月の試行が好評

 朝日町教委は4日、教科書などを学校に置いて帰る「置き勉」を町内3小中学校全学年で2学期から実施すると発表した。デジタル教科書が入ったタブレット端末を活用しているのを生かして6月に試行したところ好評で、本格導入する。町教委によると、全校一斉に行うのは全国的にも珍しい。

 1人1台のタブレット端末環境を利活用する教育実践をモデル化して全国展開を図る文部科学省「リーディングDXスクール事業」の一環で、県内では同町のみモデル指定を受けている。町教委は6月19~23日、「らくらく登校ウイーク」と銘打ち、荷物を軽くする置き勉を2小学校の6年生、朝日中全学年で試行した。

 試行後のアンケート結果によると、児童生徒の78%が肯定的評価で、タブレット端末で宿題に取り組むことも62%が肯定的だった。保護者評価も86%が肯定的で、身体的負担軽減効果についても71%が評価した。

 教員側の評価は、熱中症対策としても効果があったと97%が肯定、家庭学習作成の負担減につながると働き方改革の上でも81%が効果的とした。

 一方で記述式意見では、「テスト前は紙の教科書が必要」とする児童生徒がいたり、「タブレットのみだと視力低下や字を書くことが少なくなることが気になる」との保護者の声もあり、今後の課題もうかがわせた。

 町教委は一律実施ではなく、児童生徒それぞれの希望に応じた柔軟な対応を取っていく方針である。

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