自家用車での出張に不満で…公用伝票で不正給油の参事を減給 さいたま市、保険の処理失念の主任らも処分

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 埼玉県さいたま市教育委員会は4日、出張で使用する自家用車に給油し、公用の給油伝票を不適正に使用したとして、市教委事務局の男性参事(56)を地方公務員法に基づき、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にしたと発表した。

 市教委教育総務課によると、参事は3月4日、自家用車にガソリン40リットル7320円分を給油した際、料金を支払わず、公用車から持ち出した給油伝票を使用した。職場の職員が不審に思って、ガソリンスタンドに確認して発覚した。参事は後日、同額を支払った。出張に公用車を確保できず、自家用車を使うことに不満を抱いており、「弁解できることではない。深く反省している」と話しているという。

 一方、市は市立保育所の保育士ら4人の労災保険などの事務処理を失念して請求権を消滅させたとして、市保育課に在籍していた男性主任(39)を減給10分の1(1カ月)の処分にした。市は重過失があったとして、給付額の約130万円を求償し、主任は支払った。事務手続きを失念して、公用車1台が車検切れで走行したとして、市庁舎管理課に在籍していた男性主査(49)を戒告の処分にした。

 このほか、速度違反や交通事故を起こしたとして、市職員ら4人を減給や戒告の懲戒処分にした。

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