諫早大水害の記憶と教訓、感じて 諫早市美術・歴史館で企画展 写真や映像、関連イベントも

写真パネルなどが並んだ企画展=諫早市美術・歴史館

 長崎県諫早市中心部を流れる本明川などが氾濫し、630人の死者・行方不明者を出した1957年7月25日の諫早大水害を写真パネルなどで振り返る企画展が市美術・歴史館(東小路町)で開かれている。観覧無料。25日まで(最終日を除く火曜日休館)。
 約150点の写真パネルのほか、映像や関連資料で発生から66年を迎える同大水害の記憶と教訓を伝えている。
 このうち写真パネルは諫早駅近くに架かり濁流で損壊した四面橋や流されたバス、川から救出され一命を取り留めた女性、屋根の上で救助を待つ人々、行方不明者の捜索など当時の様子を生々しく記録。町の風景が様変わりしていることを踏まえ、一部の被災写真については同じ場所で撮影した現在の写真と対比させ、66年前の大水害を身近に感じてもらえるよう工夫した。
 江戸時代以降の諫早の風水害史が分かる年表も展示。1699(元禄12)年には豪雨で487人の犠牲者が出たことなどを紹介している。
 企画展を主催した同館は「写真パネルなどを通じ、自分の命は自分で守るという防災意識を高めてほしい」としている。
 期間中、関連イベントとして▽講座「諫早大水害写真について」(17日午後1時半~3時)▽ギャラリートーク(9、16、23の各日午前10時半、午後1時半)-を開く。事前申し込み不要。問い合わせは同館(電0957.24.6611)。

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