「理科室に空調を」中学生が一般質問 足利市議会で初の職場体験

議員席で一般質問の準備をする長さん(左)

 【足利】第二中の生徒2人が6月28日、「一日市議」を務め、市議会議場で模擬議会などに挑戦した。中学生が職場体験をするマイチャレンジ事業の一環。若者の政治離れが懸念される中、市議会が「議員の仕事を知ってもらい、政治への関心を高めてもらおう」と初めて受け入れた。

 体験したのは2年の西村悠希(にしむらゆうき)さん(14)と長快寧(ちょうここね)さん(13)。共に生徒会役員を務め「生徒会活動に生かせるのではないか」と考えて志願したという。

 2人は指導役の市議のアドバイスを受けながら、通学路の危険箇所の現地調査を実施。担当課の職員と面談し、改善を要望した。

 その後の模擬議会では、各自の氏名標が用意された議員席に着席。学校生活で感じている課題などをまとめた文章を元に「一般質問」にも挑戦した。

 横山育男(よこやまいくお)議長らが見守る中、2人は名前を呼ばれた後にそれぞれ質問者席に移動。「理科室が暑くて、授業に集中できない。学力向上のため、エアコン設置を提案する」との質問では、執行部役を務めた栗原収(くりはらおさむ)市議から「最大限努力したい」などと前向きな答弁を引き出した。

 議会の「散会」後、長さんは「市議の活動のやりがいが分かり、すごいと思った」と笑顔。西村さんは「学んだことを生徒会活動に生かしたい」と意欲を見せていた。

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