業務拡大もくろみ虚偽記載か 京都・木津川の土木工事会社、建設業法違反容疑5人逮捕

京都府警城陽署

 建設業の許可を得るための書類に虚偽の内容を記載したとして、京都府警組対2課と城陽署などは5日、建設業法違反の疑いで、京都府木津川市の土木工事会社「木津川道路」の実質経営者の男(53)=同市=や同社代表取締役の女(44)=奈良県生駒市=ら計5人を逮捕した。

 他に逮捕されたのは同社役員の男(54)=木津川市=と無職の女(69)=同市、自称アルバイトの男(69)=同。

 逮捕容疑は共謀し、2020年7月と21年7月、京都府宇治田原町に設けた営業所に1級土木施工管理技士の無職の女を専任技術者として常勤しているように見せかけた虚偽の内容を、変更届出書などの書類に記載して京都府に提出し、不正に特定建設業許可を受けた疑い。

 府警は、同社が宇治田原町に営業所を新設して公共事業に新規参入するなど、事業を拡大する狙いがあり、管理技士の資格を持つ無職の女らに現金を渡して名義を借りたとみている。

 同社は20年6~7月ごろ、宇治田原町に営業所を新設し、府に変更届出書などを提出した後、同町発注の中央公園造成工事を5700万円で落札。府警は同町に営業所がなければ、この工事には参加できなかったとみて調べている。

 府によると、20年8月以降、同社が同町発注工事に約20件入札していた。同町関係者は「急に数多くの入札に参加してきた」と話す。府指導検査課は「事実確認を行った後、入札資格停止などを検討することになる」としている。 

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