畑岡奈紗は“最悪”のオープンウィークを乗り越え大目標メジャーへ

キャディのグレッグ・ジョンストン氏の仲介で4月にもペブルビーチをラウンド済み(撮影/高藪望)

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前(5日)◇ペブルビーチGL (カリフォルニア州)◇6509yd(パー72)

2週前のメジャー「KPMG全米女子プロ」を終えた選手たちは、その直後から“大混乱”に陥っていた。舞台となったニュージャージー州バルタスロールGCから車で20分ほどの距離にあるニューアーク・リバティー国際空港などで、悪天候によるフライトのキャンセルや遅延が相次いだ。

全米女子プロ翌週がオープンウィークだったこともあり、米国に拠点を持つ畑岡奈紗もいったん家に戻って調整するつもりが、大幅なスケジュール変更を余儀なくされた。大会最終日の日曜、さらに月曜も飛行機が欠航となり、一度預けた手荷物は戻らないままホテル滞在を2日延長。結局、通称「アムトラック」と呼ばれる電車で3時間ほどかけてワシントン D.C.まで移動し、さらに大渋滞の中をタクシー移動してアトランタ行きの便に飛び乗った。フロリダ州オーランドにたどり着いた時は火曜深夜になっていたという。

スピードを取り戻すための“休養”も挟んだ(撮影/高藪望)

移動のトラブルには慣れっこだが、「(米ツアー)7年目で最悪でした」とさすがに苦笑い。それでも、メジャー第3戦に向けた準備は臨機応変に行っている。当初のハーフで連日ラウンドを重ねる予定から月曜は18ホールに変更。ラウンドに即した形で回って疲労具合とその中でのミスの傾向をチェックしつつ、火曜はメジャー直前としては珍しくコースへ出ずに練習場での調整に専念した。

「自分が感じなくても身体は疲れているかもしれないですし、スイングの動き自体が良くても、なかなかスピードが出なかったりというのはある。いまやっていることを崩さずにスピードを上げるためにも、思い切ってラウンドしないで調整に充てました」

開幕前日は古江彩佳(右)と回った(撮影/高藪望)

古江彩佳と一緒に回った開幕前日の最終チェックを挟み、6度目の全米女子オープン初日は午前8時39分(日本時間7日午前0時39分)に10番からティオフする。(カリフォルニア州ペブルビーチ/亀山泰宏)

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